突然ですが、「編集者」ってご存知ですか?
実際は何をやってるのかよく知られてないランキングでは上位の職種かもしれません。
僕は前職で編集者をやっていたのですが、やたらいつもスゴそうと言われてましたw
現在は出版不況と言われているものの、ファッション雑誌をはじめとした、華やかなイメージは根強く残っていると思います。
毎年大手出版社の新卒採用はとてつもなく人気がありますし、中小でさえ採用難易度がかなり高いのが出版業界の特徴です。
本当は編集者として働いてみたいけど、未経験でも転職できるかな……。
そんな方にむけて、未経験から編集者になる裏ワザ(ロードマップ)を伝授します。
それではいきましょう。
目次
【ステップ1】媒体(メディア)を絞る
まず前提として、編集者には媒体(メディア)ごとに種類があります。
- 書籍編集者
- 雑誌編集者
- 漫画編集者
- Web編集者 etc…
以下で詳しく説明していきます。
書籍編集者
文芸書やビジネス書など、一般書籍を制作する編集者です。
基本的には、企画立案→作家探し→執筆〜編集作業→入稿という工程で、数ヶ月というスパンで書籍制作に携わります。
さらに、並行して何冊も担当するのが当たり前であるため、スケジュール調整や作家とのコミュニケーション能力、さらには企画案の発想力などが求められます。
雑誌編集者
ファッション誌やスポーツ誌など、雑誌を制作する編集者です。
こちらも流れとしては、企画立案→撮影→ラフ作成〜編集作業→入稿という工程で、月刊誌の場合は毎月このスケジュールを行っています。
雑誌の場合はクライアントやモデル、カメラマンやデザイナー、ライターなど、関わる人間が非常に多いため折衝能力が求められます。また情報系は鮮度が命なので、常にトレンドをキャッチするアンテナが必要です。
漫画編集者
漫画雑誌や単行本など、漫画にかかわる刊行物を制作する編集者です。
作家との協業という意味では書籍編集と、週刊誌や月刊誌があるという意味では雑誌編集と似ている部分がありますが、漫画編集の特筆すべき点は、連載+コミックスという変則的なスケジュールで動いていることです。
また連載本数やコミックスの発行部数が昇進に影響してくるので、漫画が大好きで、常に周りと切磋琢磨したい人にはオススメです。
Web編集者
Webサイトやニュース記事など、インターネット上のページを制作する編集者です。
仕事内容的には雑誌編集のデジタル版と考えればすんなりいきますが、毎月決まった発売日があるわけではないのでクライアントの納期や速報のニュースに日々追われています。
また、会社によっては営業を兼ねている場合もあり、とにかく質より量なので、どれだけ企画してクライアントを巻き込めるかが必要になってきます。今はブラック労働が蔓延していますが、今後は改善されていく…はず?
【ステップ2】とにかく「経験」を作る
自分がどの媒体の編集者になりたいかを絞ったら、次は経験を作ります。
そもそも、出版業界は経験者人材の流動が激しい業界と言われています。
えっ、じゃあ未経験はダメなんじゃ…?
ですが裏を返せば、多少の経験さえあれば十分編集者への道が開けるということです。
未経験者でも「経験」を作るためには、以下のような方法があります。
- 編集プロダクションに入る
- 出版社でアルバイトとして働く
- ライターとして活動する
- ブログで実績を作る
以下で詳しく説明していきます。
編集プロダクションに入る
編集プロダクションとは、出版物の企画・編集・制作を代行する会社のことです。
主に出版社の下請け業務が中心となるため、確実に実務経験を積むことができます。
しかし、編プロはブラック労働で有名なので、個人的にはあまりオススメしません…。
出版社でアルバイトとして働く
バイトであれば出版社で働くことは普通に可能ですし、編集者の仕事を近くで見ることができます。
ただ書籍や雑誌制作に関わる機会はどうしても少なくなってしまうため、常にアンテナを張りつつ、企画を提案するくらいの気概がないと雑用で終わってしまいます。
小さな出版社であればバイトから社員になれる可能性もあるので、思わぬ抜け道かも…?
ライターとして活動する
ライター活動は副業としても始めることができますし、誰でも始めることのできる敷居の低さが魅力的です。
まずはクラウドソーシングで実績を作りつつ、それから直営業などでクライアントとの関係構築に努めましょう。
継続的なクライアントワークができればポートフォリオにもなるため、編集者に必要なライティングスキルを面接で十分にアピールすることができます。
ブログで実績を作る
ブログはWeb編集者になりたい方にオススメの方法です。
月5万〜10万PVを達成できるくらいのブログであれば十分実績になりますし、雑記でない限りはブログ運営で編集者視点を培うことができるはずです。
ですが、「趣味でブログをやっています」では当然NGなので、きちんと実績を示した上で、ブログ運営で意識したポイントを話せるようにしましょう。
【ステップ3】得意なジャンルをアピールする
ここまできたら、あとは媒体に合わせて自分の得意なジャンルをアピールしましょう。
たとえば音楽が好きなら…
- ブログでディスクレビューを書く
- ライターとしてレコード会社などのクライアントから案件を受注する
上記のような方法で実績を示しつつ、音楽雑誌や音楽Webサイトにアタックする手があります。
仮に候補者が2人いたとして、「他ジャンルの経験がある編集者」と「そのジャンルに精通し、かつ若干の経験がある未経験者」であればどうでしょう。
僕なら熱意次第では後者を選びたいですね。
【おまけ編】とりあえず入ってから異動を狙う
ステップ2でも書きましたが、経験者の流動が激しい業界なので、極論を言うと「一度入ってしまえばこっちのもの」なんですよね。
これは裏ワザ中の裏ワザなのですが、書店営業として入社→熱意と適正次第で編集部に異動する、なんてことはこの業界ではザラにある話ですwww
僕の知り合いも最近、営業から女性向け漫画の編集部に異動したそうです。
ですが必ずしも異動できるとは限りませんし、普通にリスキーな方法なので、最悪異動できなくても構わないという人だけトライしてみてください。
戦略を立てれば誰でも再現可能
このロードマップを遂行すれば、転職成功の確率は飛躍的にアップすると思います。
未経験でもやり方次第で編集者になることができる!ということが伝われば幸いです。
それでは素敵な転職ライフを!