今、巷では「選択的週休3日制」というものが話題になっています。
これは正社員として週休3日を希望する者に、その理由を問わず週休3日を可能にするという夢のような制度です。
そもそも週休2日って短くないですか?w
仕事してる時と休日は明らかに時間の流れるスピードが違うと思ってるので、たぶん誰かが地球の自転いじってます。
今回は、選択的週休3日制が導入された場合、はたして私たちの働き方がどうなるのかを書いていきたいと思います。
それではいきましょう。
選択的週休3日制とは?
事の発端は1月14日、自民党の一億総活躍推進本部(猪口邦子本部長)が政府に提言したのがきっかけです。
コロナ禍で急速に進んでいるリモート制度などを活用することにより、子育てや介護、大学院への進学、ボランティア活動、副業などができるようになると考えられています。
そして2月3日には、選択的週休3日制の推進に向けて自民党が本格検討を始めるなど、実現可能性も高まってきました。
そもそも週休2日制は、1965年にパナソニックの創業者である松下幸之助が「1日教養 1日休養」というスローガンを掲げて他の企業に先駆けて実施したのがきっかけで(余計なことしてんじゃねーよ!)、まだ歴史としては浅いんです。
にもかかわらず、今はもはや当たり前のように週5日労働で飼い慣らされていることが僕には苦痛で仕方ありません。
また日本だけでなく、最近は国際的にも週休3日への動きが高まっています。
実際にフィンランドのマリン首相が週休3日・1日6時間労働の導入を検討する考えを示したと、英紙ガーディアンが1月に報じました。
ですが「選択的週休3日制」を導入することが、必ずしもメリットだけではないということもまた事実です。
選択的週休3日制のデメリット
一見するとメリットしかないように思える「選択的週休3日制」ですが、なかにはデメリットも存在します。
①収入が減る
まずこれが一番大きな問題ですね。
猪口氏の試案では、週休3日制を利用した場合の給料は2割削減、さらに週休4日制の場合は4割削減となっています。
週休3日になるとはいえ、給料が2割減だと家計的に厳しくなってしまう人もいるのではないでしょうか。
実際にこれが企業の人件費削減の口実に使われることは容易に想像できますし、早期退職を避けたいおじさん世代が主な利用者となっていくと思います。
②正社員と非正規社員の格差が広がる
あくまで猪口試案では「正社員のみ」とされているため、非正規雇用で働いている人との待遇の格差が広がるとも言われています。
仮に正社員の方が条件がどんどん良くなってしまうと、昨年4月から全国の大企業で一斉に施行された「同一賃金同一労働」(パートタイム・有期雇用労働法)の原則とは合わなくなってしまうからです。
今年の4月から中小企業でも同一賃金同一労働が開始されるという中、またしても正社員優遇だと反発が起きることでしょう。
日本の非正規雇用者に対する扱いにはいろいろと思うことがあるので、それについてはまた後日書きたいと思っています。
パラレルキャリアの時代へ
やれ副業だの複業だの叫ばれているなか、こうした動きはますますキャリアの多様化を進めるきっかけとなっていくでしょう。
また今後AI技術が発達して労働力が代替されていけば、週に働く日数より休みの日数のほうが多いというような未来も訪れるかもしれません。
そうなった場合、個々人が選択と行動をより求められるようになり、これまでのような思考停止でも何とかなるような社会ではなくなってしまいます。
これを読んでくださっている20代の方が社会人として成熟する20年後には、今とはまったく違う景色が広がっているかもしれません。
時代の変化に遅れないように、日々自分のキャリアや働き方に向き合って、ともに考えていけたらいいなと思います。
それでは、素敵な転職ライフを!