好きなことを仕事にしないほうがいい理由

好きなことを仕事にしないほうがいい理由

「好きなことで、生きていく」

このフレーズは今やユーチューバーのみならず、社会で働く上での価値観としても広く認知されることが増えてきました。

 

たしかに、この言葉は甘美な響きです。

好きなことで生きていけたら、きっと幸せになれるはずだと思う人もいるでしょう。

 

しかし現実は必ずしもそうとは限りません。

今回は、好きなことを仕事にした僕の末路を書いていきたいと思います。

それではいきましょう。

 

好きなことを仕事にすると、だんだんと好きじゃなくなっていく

 

僕は学生時代から音楽が好きでした。

中学生の頃から音楽に取り憑かれ、大学時代はフェスに行ったり、ライブハウスでアルバイトをするくらい、音楽が大好きでした。

 

なので当然就職活動の時はエンタメ業界に興味を持ち、結果的に音楽雑誌の編集者になることができました。

しかし、そこから先は地獄が待ってました。

 

それこそ最初のうちは好きな音楽に携われているということに舞い上がり、仕事として音楽を聴いたり、ライブに行くことに優越感を感じていました。

ですが、次第に自分が仕事以外で音楽を聴かなくなっていることに気がついたのです。

 

家に帰ってからは、音楽の代わりにアニメを見るようになっていました。

 

仕事モード、という言葉があるように当時の僕は音楽を聴くとどうしても仕事に連想してしまい、気が休まらなかったからです。

ライブに行っても純粋に楽しむどころか、終演後の楽屋挨拶のことばかり考えてライブを観るようになっていました。

そうして音楽が好きじゃなくなった僕は、次こそはまた違う「好きなこと」を仕事にしようと躍起になりました。

 

そう。2社目に選んだのは、音楽の代わりにハマったアニメやゲームの業界でした。

どうなったかは言うまでもありません。

 

 

スタート地点がないレース

しかも、「好きなこと」にはスタート地点がありません。

 

たとえばメーカーに入社した場合、新入社員は一から商材を覚えていくと思いますが、「好きなこと」の場合は入社した時点で、既に埋めることのできない差がついています。

それはこれまでの人生でどれだけその好きなことに費やしてきたか、という差です。

美味しい野菜は土から違うというように、いくら頑張って知識をつけても所詮は付け焼き刃というか、通用しないんです。

 

僕の場合は、幼い頃からずっと音楽に心酔している会社の先輩や音楽ライターを見て、この人たちには追いつけないと自覚しました。

自分もそれなりに音楽が好きだと思ってましたし、周りの友達の中でも一番詳しかったのですが、所詮は井の中の蛙でした。

 

「好きなこと」で挫折を味わうのと、興味のない仕事で味わう挫折は種類が違います。

もう自分自身の人生が否定された気分になるというか、肯定感がなくなるんですよね。

 

なのでもし好きなことを仕事にしたい場合、それが誰にも負けないくらい好きかどうかは一つの判断基準になるかもしれないです。

 

好きを仕事にではなく、仕事を好きになる

解決方法として、好きなことを仕事にするのではなく、仕事を好きになっていったほうが幸せな人生を送れる気がします。

「好きなことで、生きていく」と謳っていたユーチューバーたちも、最近は金稼ぎのために似たような二番煎じのコンテンツばかり量産している時代です。

 

長続きしない好きよりも、仕事を好きになったら好きなことが増えていいですよね。

ただ、それがなかなか難しいから今日も仕事を辞めたい人が後を絶たないわけですが。

 

それでは、素敵な転職ライフを!

 

 

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